CMK 斉藤 望

 2014年入社 一橋大学 卒業

 

 入社時からのキャリアステップを教えてください。

2014年に大学を卒業し、Day1からシンガポールにあるP&Gのアジア本社でキャリアをスタートしました。1年目はコーポレート部門でオリンピックキャンペーンのメディアや販促の効果測定を主導していました。2年目以降は柔軟剤ブランドのレノアの日本市場とダウニーの韓国市場を担当し、2018年に日本に帰国してからはセールスチーム付けでドラッグチャネルでの販売戦略立案を担当しました。私のキャリアの特徴は、Day1から海外で、外国人の上司の元で仕事をしてきたことだと思います。正直に言うと、最初の2年間は外国人の上司の期待する働き方が日本人と異なる点や、私の英語力、統計知識や分析スキルの未熟さが原因で苦戦しました。しかし、プロジェクトを通して上司から多くのフィードバックをもらい、成長するための具体的な機会をもらうことで一つ一つ改善することができました。まだまだ学ぶべきところは沢山ありますが、この外国人チームの中で生き残った経験は今の仕事の支えになっています。

 

現在の仕事内容を具体的に教えてください。

20197月よりBraunというブランドで男性用髭剃りと女性用の光美容機器のCMKMKT(マーケティング職)を兼任しています。Braun1921年にドイツで生まれた長い歴史を持つブランドで、機能性だけでなくApple社にも影響を与えたといわれる美しいデザインが特徴です。一方、髭剃りや光美容機器の使用習慣は国によって大きく異なるため、欧米の消費者を対象にデザインされたコミュニケーションやアイデアは必ずしも日本人に響くわけではありません。従って、私はCMKとして消費者調査や市場分析を行い、グローバルチームと日本の消費者の髭剃りや脱毛に関するニーズや習慣、ビジネスの成長機会の共通認識を形成し、グローバルブランドをローカライズするための戦略の策定をしています。同時にMKTとしてその戦略に基づいたコミュニケーションの作成やメディアプランニングなども行っています。

 

これまでに携わったプロジェクトで大きくビジネスが変わったプロジェクトはなんですか?

2018年に実施されたレノア本格消臭デオドラントビーズの鉄壁防臭キャンペーンです。2015年に発売されたこの商品は、消臭効果は洗剤や柔軟剤よりも高いにも関わらず、売上成長が鈍化していました。ビジネス課題を解決するのに不可欠なのが市場と消費者を正しく理解し、解決する戦略を立案することです。私がチームと企画した市場調査を通じて、消費者はビーズ型柔軟剤を良い香りづけをするための商品と強くイメージしており、消臭用の商品としては認識されていないことが明らかになりました。また、液体柔軟剤や洗剤の抗菌・消臭キャンペーンが大成功していたため、単に強力な消臭効果を謳ったコミュニケーションで商品の差別化ができていない問題も浮き彫りになりました。そこで着目したのが、洗濯で解消できない日常生活での着衣の臭いです。私は消費者に、インタビューを行う前に、洗濯しても臭いが気になる衣類やその臭いを感じる瞬間を日記につけてもらいました。その結果、外出から帰ってきたときの家族の靴下や仕事帰りの夫のシャツはどんなに洗っても臭いが気になることが判明しました。このコンシューマー・インサイトを戦略の核にし、最終的にテレビCMでこれらの臭いを感じる瞬間をセットアップとして見せることと、ターゲットとなる主婦層にサンプリングを行い商品の消臭効果を体験してもらうことで売上を1.5倍にまで成長させることができました

 

CMKのプロジェクトを通して身につけたことは何ですか?   

‘Consumer is Boss’に基づくマーケティングの考え方と、それを実際のビジネスのオペレーションに落とす力が身に付きました。例えば、P&Gには’WHO(誰に) – WHAT(何を) – HOW(どのように)’ というマーケティングのフレームワークがあり、新商品の発売やマーケティングキャンペーンを行う際には必ずWHOを出発点にしてこの3つの要素を定義します。言い換えれば、売上の目標を達成するためにターゲットとなる消費者と彼らのニーズを特定し、どんなアイデアで何に投資すべきかの意思決定を行うという事です。CMKではそれぞれの意思決定をするために必要な情報を定義すること、情報を獲得するための調査・分析・投資効果の測定の手法、それらを統合しビジネス戦略を立案するスキルを学ぶことができました。

 

なぜ今回マーケティングにまで職務をエクスパンドしましたか?

一言でいえば、自分のアイデアと、エグゼキューションの実施を通じてどれだけ予測を超えた売上を生み出せるのかを検証してみたいというのが動機でした。私はCMKの仕事を通じて、過去のメディアへの投資額や価格の変動データをもとに新しいマーケティングキャンペーンや新商品の発売時の売上を予測できるようになりました。一方で、継続的な成長実現の為には単純な増資や価格を下げて成長させるビジネスモデルでは限界があります。だからこそ、ある種属人的なアイデアの力で今までなかった価値観や消費習慣を生み出すか、エグゼキューションの質を高めて投資効果を上げる必要があると感じていました。これの実証するために、戦略を策定するCMKの域から更にエグゼキューションに近い領域も挑戦しようと考え、職務領域を広げました。

 

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